
支配人は、「ターゲットを6ポケットから母親に切り替える」、「3000~4000円という価格帯の知育玩具だけでなく、1500円ほどの雑貨を全商品の3分の1そろえる」、「アイテム数を大幅に増強する」必要があるという。子どもだけでなく母親も楽しめるように雑貨をそろえ、価格帯を下げることで誕生日やクリスマスといったイベント時だけでなく、平時から気軽に買える商品構成を構築、一度来ただけでは全商品を見切れないほどの商品をそろえてリピーターを確保するのが狙いだった。
そして、これらの助言を実現するための悪戦苦闘が始まった。雑貨を仕入れるために仕入先へ電話しても、社名を告げるだけで「パソコンはいらない」と切られてしまうことが珍しくない。NECと勘違いされてしまうのだ。1号店で約2500アイテムだった商品数を5500アイテムまで増やすのもたやすいことではなかった。顕在ニーズに合致した商品、潜在ニーズに響く商品でなければ意味がないからだ。店内床の素材にもこだわり、物が落ちても割れず、かつ、木の柔らかさを表現できる木目調タイルを探して200以上のサンプルを吟味していった。
「当時、スタッフには『出店初月に結果が出なければ、グローブキッズ事業そのものがダメになる』と話していました。次はないから後悔しない店をみんなで作り上げようという思いを込めていたのです。これは同時に、自分に言い聞かせている言葉でもありました」(佐藤)

オープンまでの3カ月はあっという間に過ぎていった。そして、当日、佐藤をはじめとしたスタッフの苦労は報われる。
「サンプル用に店内に置いてある玩具で遊ぶ子どももいれば、母親と一緒に雑貨を吟味している子どももいる。大勢のお客様に来店していただけただけでなく、母親と子どもが一緒になって笑顔を浮かべているのです。そして、結果も残すことができました。オープンから半月あまりで売り上げは600万円に達しました」
2号店の成功をきっかけに、ニューポートひたちなか店(茨城県ひたちなか市)、ビバモール加須店(埼玉県加須市 ※モラージュ菖蒲店へ移転)、宇都宮インターパークビレッジ店(栃木県宇都宮市)、川口ダイヤモンドシティキャラ店(埼玉県川口市)を立て続けにオープンさせ、2008年9月末現在、15店舗まで拡大している。
「今後3年以内に30店舗、年商30億円規模の事業へと成長させる。そして、個人的には全国100店舗くらいは出したいという気持ちで取り組んでいます。ここまで夢を膨らませることができたのも、2号店出店のときに出会った支配人や厳しい期日内でオープンまで共に頑張ったスタッフ、そして、この事業を応援してくれた大勢の方とめぐり合うことができたからだと思っています」

